売り方

お菓子のお店におすすめのネットの売り方5選

ネットショップをなんとか作って、商品を作って、さぁ、いよいよお店オープン!SNSでつぶやいて、最初は知人友人が買ってくれたけど、その後まばらに入る注文の度に少しだけ作っても全然儲からなくて、だんだんしんどくなってやめてしまう…

こんにちは!
お菓子のネットショップを作る塾 amajuku主宰の堀川久美子です。
このサイトでは、お菓子をネットで売りたい方のために役立つ情報をお伝えしています。
(amajukuについてはこちらのページ→What’s amajuku?をご覧ください。)

今回は、お菓子に限らずそんなネットショップ起業初心者さんが陥りがちな失敗を未然に防ぐべく、賢いネットでの売り方を事例を交えてお伝えします。

ポイントは、ネットのどこで売るかと、商品のアイテム数と、受注・発送のタイミングの工夫。ざっくりと5つにわけてみました。

1.単品販売・自社サイトネット決済→店頭受け取り

単品のみを扱うお店は増えてきていますが、中でも珍しいのは、今やいろいろなお店も出しているとろけるテリーヌ状のガトーショコラのスタイルを確立させたと言えるKEN’S CAFE TOKYO。公式ホームページでのみ注文ができ、受け取りはなんと配送ではなく新宿の店頭のみ(百貨店にも一部インショップがあります)。配送をしないので”通販”とは言えませんが、オーナーの著書『余計なことはやめなさい! ガトーショコラだけで年商3億円を実現するシェフのスゴイやり方』によると、通販も楽天もいろいろやったからこそ売り方を絞っていったことで、少数精鋭で年商3億円を作れるようになったとのこと。

この3億円にはファミマのガトーショコラの監修フィーなども含まれるので、純粋なお店の商品の売上ではありませんが、それでもガトーショコラだけですごい数を売っていることになります。

お店でしか受け取れないというのはデメリットも大きいため、普通は真似できない(ポスト・コロナの時代は真似しないほうがいいかも…)ですが、単品で勝負することもメリットを多く学ばせてもらえる事例です。

2.単品販売・曜日限定&数量限定販売

商品は単品のみで、SNSで事前告知して期間限定で一斉に買ってもらうスタイルで話題をさらっているブランドもあります。

例えば、『MR. CHEESE CAKE』という通販専門のチーズケーキのブランドがありますが、LINE@とメルマガでリマインドをして、毎週日曜と月曜の週2回の発売日の朝10時の発売時刻に備えてもらう工夫をしています。

こちらのお店は以前は受注開始4分でSOLD OUTすると言われるほどパツパツな人気ぶりでしたが(実際に確認済み。確かに4分で買えなくなっていました!)、最近は製造場所を移転して設備も増強し、スタッフも増え、以前よりもたくさん作れるようになったため、受注量を増やしたり、メルマガ会員限定で他の日程でも受注を取ることも始めているようです。

受注タイミングと数量の上限があらかじめ決まっていることで、スタッフの配置や仕入計画、資金繰りが予測しやすいのが最大の魅力です。

ただ、しっかりと計画通りの売上を作るためには、逆算して前もってプレスリリースを打ったり、メルマガやLINEメッセージを発信したりと事前の計画と仕込みがとても重要になってきます。

3.一部商品のみ通販・発売日&数量限定

店舗では全商品が買えるけれど、通販では一部のみ販売しているというスタイルは、パティスリーに多いスタイルです。生のケーキ類は賞味期限が短く配送できないため、焼菓子や冷菓・氷菓のみ通販対応しています。また、店頭ではクッキーやフィナンシェなどのやわらかい焼菓子をバラでアソートして買えるけれど、通販ではあらかじめきまった組み合わせのセットのみ購入できることがほとんどです。通販はオペレーション上無理しすぎず効率よく運営し、あくまで店舗が主体という場合です。

また、クッキーを缶に詰め合わせにしたもので人気のお店も多く、特に『レガル・ド・チヒロ』やのような大人気ブランドは、受注開始後すぐにSOLD OUTしてしまうので、なかなか買えないという状況…

『ASAKO IWAYANAGI』『メゾン・ド・プティ・フール』などは、購入はできるため少し待てば配送してもらえて、買えないということはなさそうです。

お客さんにとってはなかなか買えないフラストレーションや少し待たなくてはならない不便さもありますが、お店にとっては2.のパターンのように効率よく製造できますし、商品をぐっと絞って集中的に宣伝することで、「このお店といえばこの商品」とより強いインパクトで覚えてもらいやすくなります。

4.通販は外部のサイトのみ

『婦人画報のお取り寄せ』という人気通販サイトがありますが、こちらでは様々な食品をはじめ、スイーツもきれいな写真とともにたくさん扱われています。写真は運営会社の方で撮影してくれるので、統一された雰囲気で美しいスタイリングの写真ばかり。

店舗や自社の公式オンラインショップを持っているお店だけでなく、中にはクッキー缶が可愛い『マモン・エ・フィーユ』のように、通販はこのサイトでしかほぼ販売していないというお店も。

あるいは、楽天やAmazon、ヤフーショッピングといったモールに出店するという方法もあり、すべて出ているお店と、どれかにしか出店していないお店で、しかも自社サイトを持っていないというケースもあります。

このように、通販の入り口を絞るというのも一つの方法です。管理のしやすさと、婦人画報のお取り寄せのような外部の通販サイトを使用する場合、そこでしか買えない希少性があることでサイト側からのロイヤルティも得られますし、イベントごとの仕込みにもお互いにしっかりと向き合うことができて力が分散しにくくなるかもしれません。

ただ、外部のサイトを経由するとマーケティングフィーがかかるので、自社サイトよりも利益率は当然低くなります。

5.いつでも何でも買える自社サイト

通常のネットショップと言えばこの形です。
いつでも何でも買えることは、お客さんにとってはとても便利ですが、「期間限定」「数量限定」「ここでしか買えない」という限定感はお客さんの購買意欲や好奇心をそそるだけでなく、お店にとっても計画を立てやすく、お互いにとって良い面もあります。

私のおすすめは、いつでも買えるものと、期間限定・数量限定の商品もあるメリハリのある商品構成のお店を、モールではなく自社サイトをメインに運営することです。

モールは新規のお客さんに出会える機会が増えますが、マーケティングコストをかけないとなかなか大きく売上を作って行くのは難しいため、あくまでも入り口の一つとして宣伝のつもりで取り組んで、実際の利益率の高い売上は自社サイトでしっかり作るのが、長い目で見てお店の財産になっていきます。

ショップを作るための仕組みは、有名どころではMakeShop、カラーミーショップ、BASE、STORES、Shopifyなどがあります。

BASEやSTORESは初期費用をかけずに手軽に始められて、誰でもおしゃれなお店がテンプレートで作れる半面、サイトデザインの自由度は低いので、将来的に作り直したくなったときに他社サービスでゼロから始める必要があります。

その点、MakeShopやカラーミーショップは、自由度の高いサイトデザインができて、機能も充実しています。Shopifyはアメリカの会社で、利用料の支払いもドル表記で、コーディングにかなり癖があるようですので日本ではまだまだハードルが高いのではと思います。そこであまり苦労しなくても、日本ならMakeShopかカラーミーショップのいずれかでよいと思います。カラーミーはスモールスタートアップ向け、MakeShopは企業向けというイメージですので、この記事をお読みくださっている方ならカラーミーがおすすめです。

ちなみに私のお店では創業当初からカラーミーショップを使っていて、初めはシンプルなテンプレートを使い、次にまっさらな無料テンプレートを使って余計なデザインのないすっきりしたお店にしていましたが、さらに次のステップとしてしっかりと通販で売上を作っていくために、ウェブ制作会社に依頼してカラーミーショップの仕組みのままでサイトデザインをがらっとリニューアルしてもらいました。中のデータはそのまま引き継がれるので、何もいじらなくても大丈夫。おうちに住んだままで外壁がリフォームされて、新築のおうちにお引越ししたような感覚です。

作りやすさだけでなく、長い目で見た使いやすさも考慮するとよいでしょう。

 

さて、5つの売り方、いかがでしたか?ご自身のライフスタイルや、どんなビジネスにしていきたいかによってやり方は変えていいんです。無理のないところからスタートして、長く続くビジネスに育てていきたいですね!

 

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