売り方

これさえあればイベント出店できる!オリジナルスイーツ販売時に必須+あるとより良い10のツール

手作りのオリジナルスイーツを売りたい!と思ったときに、比較的低予算でハードル低く売る機会を持てるのが、”イベント出店”。

minneやCreemaなどのハンドメイドサイトが開催するイベント、ファーマーズマーケットのようなマルシェイベント、公園などで定期的に行われる物販イベント、商店街のお祭り、何かのコミュニティのイベント、百貨店等商業施設の催事、事業者が行う小さなイベント、…

などなど、お菓子を販売していることを発信していると、どこからともなくお誘いがかかってくることも増えてくるでしょうし、自分から出店してみたいイベントも出てきたりするでしょう。

こんにちは!
お菓子のネットショップを作る塾 amajuku主宰の堀川です。
このサイトでは、お菓子をネットで売りたい方のために役立つ情報をお伝えしています。
(amajukuについてはこちらのページ→What’s amajuku?をご覧ください。)

私が経営するお菓子のブランドDAUGHTER BOUTIQUEも、最初はイベント出店から小さくスタートしました。

お菓子を販売したいな~と思いながら、レシピ本を多く手掛ける出版社のお食事イベントに出かけて、出版社の方々に差し上げて感想をいただいたり、知人に会うときの手土産に持参していたところ、オーガニックマルシェイベントへの出店のお誘いをいただいたのがブランド立ち上げのきっかけです。(1週間後の出店だったので超特急ですべての準備をしましたが、それくらいの期間でもギュっ!と集中すればブランドは立ち上げられます^^)

その後も月1回のペースで屋外販売イベントに出店し、立ち上げ7ヶ月後からはわりと頻繁に、土日に開催しているファーマーズマーケットに出店するようになり、そこでの出店がメインの販売場所になりました。

実店舗を持つようになった今は、イベント出店はプロモーションの場と考えているので、実店舗の運営の他オンラインショップ(自社サイト・楽天・Amazon)と月平均20社ほどの取引件数のある卸売をこなしてもなお余力があるときにのみ出店することにしています。そのため出店頻度としては低いですが、それでもイベント出店は通常営業をしていたら出会う由もないお客様と出会える場でもあるので、スタートアップの起業家さんにはぜひおすすめしたい販売方法です。

この記事では、イベント出店をする際になくてはならない2つの必須ツールと、あるとより良い8つのツールについてまとめました。

商品(必須)

商品を売るのが目的なので、当然商品は必須ですね。そんなの当たり前、と思ったそこのあなた。あなどるなかれ、商品のバリエーションがたくさんあったり、手伝ってくれる人が複数いたりするときは特に、意外と持ち忘れたりするのです!

「あ~っ、せっかく作ったのに忘れた!!取りに行ってくる!」と、誰か他にお店番をしてくれる人がいて、かつ取りに行ける距離ならよいですが、自分ひとりでの出店だったり、交通の便が悪いところや片道2時間のようなところに出店する場合はもうアウトですよね。

私も何度か忘れたことがありますし、イベント出店仲間も度々忘れていましたので、案外大きな落とし穴です。

商品は持ち忘れることのないように、1か所にまとめるなどしてしっかり管理しましょう。

釣り銭(必須)

イベントでは通常現金でのやりとりになりますので、釣り銭は必須です。ぴったりの額を出してくれるお客さんはほとんどいない上、5千円札や1万円札も全然普通に出てきます。お客さんも、「1万円でもいいですか…?」と遠慮がちに言ってくれたりしますが、その時に気持ちよく「大丈夫ですよー!」と好意的に言ってあげたいですよね。

イベント会場でよく見る光景は、特に100円玉と1000円札が足りなくなり、近くのATMに降ろしに行ったり、近くのお店で大きいお札で少額の買い物をして釣り銭を作ったり、周りの出店者に両替してもらえないかお願いしたりという様子です。

私も過去に、ATMで9,000円降ろしたり(土日は銀行が閉まっているので両替機が使えない!)、コンビニで1万円札で飲み物を買ったり(お店が嫌がらなければよいですが、結構肩身の狭い思いをします…)、スタッフや買い物に来てくれた友人や家族に両替してもらったり、お隣のブースの方に両替していただいたりと、一通りの修羅場はくぐりました。今では必要だと考えた釣り銭にプラスαして持つようにしています。感覚的には4万円分くらいではちょっと不安なので、プラス2万円分くらいは個人的に持っておきます。

釣り銭で翻弄されていると、本来の接客と販売に身も入らない上、釣り銭がないがために買うのをあきらめてしまうお客さんも出て、販売機会損失につながりますので、ちょっと多いかなというくらい100円玉と1000円札を持つのがおすすめです。

現地では、販売中にすぐに釣り銭が出し入れしやすいように、銭り銭を持ち運ぶ工具箱のようなタイプの金庫や、大きめの箱の中に小さな箱をいくつか入れて、金種別に入れておくのがおすすめです。

ここまでの「商品」と「釣り銭」が、なくてはかなり売上に影響する必須ツールです。

ここから下は任意で用意した方が良いツールです。任意とは言いつつ、売上を最大限にするという目的の下では必須と言ってもよいでしょう。

今でこそエコバッグが定着しつつありますし、屋外のイベントではお客さんもたくさん買いまわるので同じ袋にどんどん入れていってくれて、袋はいらないとおっしゃる方も多いのですが、スイーツブランドならロゴ入りの手提げの紙袋(通称:ショッパー)や持ち手のない小さな紙袋はぜひ用意しておきましょう。ショッパーは印刷で作ると数百枚、数千枚単位で作らねばならず、数万円から数十万円は最低でもかかりますが、無地のものなら50枚単位程度から購入できますので、そこにお店のロゴのスタンプかシールを貼れば十分です。

手土産として買ってくれるお客さんも多いので、普通にお店で販売する想定で、ぜひショッパーは用意しておきたいですね。最近は紙袋も有償にするお店が増えていますが、私はアパレルやスイーツなどの紙袋は、お買い物体験を含めた商品の一部だと思っていますので、料金は取りません。それに、ロゴのついたショッパーを持って歩いてもらうだけで宣伝にもなります。コストが気になるなら商品代金に載せましょう。

お客さんがそのお店に対して、モノだけを求めているのか、モノ+コトを求めているかによってショッパーの在り方は変わりますが、スイーツブランドは後者だと私は思っています。

私が初めてブランドを立ち上げてイベント出店した際は、資材屋さんで無地の白いショッパーを2サイズ買って、近所のはんこ屋さんで作ってもらったロゴスタンプを押して作りました。ブランドを始めて6年以上たった今も、未だにその方法は健在です。

ただ、今はギフト商品の一層のレベルアップを図っているためオリジナルショッパーを業者に発注しているところですが、これまでこの手押しスタンプのショッパーでも名だたる百貨店の催事に何度も出店してきましたし、バイヤーさんたちもまったく気にしていませんでしたので、まったく問題ありません。ロゴが入っていることが大事なので、そこだけは押さえましょう。

ショップカード

イベントで初めて手にして買ってくれたお客さんが、おいしかったからまた買いたい、どんなお店かもっと知りたい、とネットで検索しようとしたときに、パッケージも捨ててしまってお店の名前も覚えていないし、ショップカードももらっていないし、と何も情報がないと、もう再会することはできません。

商品と一緒にショップの名前やURLなど、後々お客さんがあなたに再会できるための情報を、商品とは別に紙で渡しましょう。

名刺サイズでショップ名とサイトのURLが最低限書かれていれば十分です。

私が初めて出店したときは、片面印刷の名刺にブランド名とイメージ写真(ケーキスタンドにマフィンが乗っている写真)、一番初めはたった1週間で突貫工事でブランドを立ち上げたためまだネットショップがなく、アメブロだけ作って写真の下にURLを書いていただけです。

プライスPOP

値段が書かれていないとお客さんに聞かれますし、聞いてもらえればまだいい方で、聞くのが面倒だから買うのをあきらめるというお客さんもいます。プライスPOPを用意し忘れたら、現地で紙の切れ端で作って貼った方がいいくらい、結構大事です。

資材屋さんにPOP用の小さなカードが売っていますし、小さな額縁やPOP用の板など雑貨屋さんにあるような可愛いものを使うと、よりブランドの世界観が表現できるのでおすすめです。

私のお店がイベント出店するときは、黒いPOP用のカードに白いマジック(ポスカ)で書いたものをよく使っています。今は実店舗ではニューヨークの雑貨屋さんで以前買った木製の小さなブラックボード風のPOPに、何度も書き換えられるように黒いマスキングテープを貼って、その上に白いポスカで商品名と価格を書いています。

税込か税別かも記載しておきましょう(イベント主催側の指示があればそれに従いましょう)。

商品名・フレーバー名POP

同じシリーズで複数のフレーバーがあるときは、フレーバー名も必ずお客さんに聞かれるか、パッケージをひっくりかえして一括表示ラベルを確認するお客さんもいますので、スムーズな販売を行うために商品名とフレーバー名もPOPを出しておきましょう。

私のブランドの実店舗では、白い厚手の紙に好きなフォントで印字してカットした小さなPOPを、真鍮製のPOPスタンドに挿して並べています。

POPはお客さんの目線に合わせて、寝せるか立てるか工夫しましょう。百貨店催事では什器に直接貼ってはいけない、サイズはどれくらい、など指示がある場合が多いので、確認しましょう。

テーブルクロス

イベント主催者が用意した台などはシンプルなものが多いため、お店独自の世界観を演出するためにはテーブルクロスはあった方が良いです。ブランドカラーの色の生地を買って掛けるだけでも十分ですし、本気モードでイベント出店を頻繁に行うなら、ターポリンという屋外用の防水素材でできたロゴ入りクロスを印刷業者に作ってもらうのも、目立ってよいでしょう。

私のお店が青山ファーマーズマーケット等に出店するときは、木製の組み立て式のテーブルや木箱はとても簡素な作りの上、屋外で雨にもさらされるので汚れているため、日暮里の繊維街で買った安くて白い3mほどの生地をかぶせて使っていました。1m100円程度なので、汚れて洗っても落ちなければ気兼ねなく買い換えられます。

また、お店のイメージに合った色柄の生地を何種類か組み合わせて使うのも、にぎやかさが出てよい演出になります。私のお店でもイベントによっては白以外の生地を使って雰囲気づくりをしていました。

テーブルの目隠しや汚れからの保護という意味合いだけでなく、商品の演出にも生地は使い勝手が良いので、敷く目的でいくつかバリエーションを用意しておくとよいでしょう。

ディスプレイ什器・ツール・装飾

お菓子をただテーブルに並べるだけでは、のっぺりしてしまって面白みがないですし、空間が有効活用されず、並べられる商品数も最低限になります。

小さな棚、カゴ、ケーキスタンド、お皿、箱など、ディスプレイするための小道具を複数用意しましょう。

店舗販促ツールのお店を見ると透明アクリルボックスなどがありますが、あまり一般的なお店で使われている販促ツール的なものでは味気ないので、お店の雰囲気に合った味わいのあるものを雑貨屋さんなどで用意するのがお勧めです。

お客さんは、ただ単に商品が欲しくてものを買うだけでなく、お店の雰囲気で買うこともとても多いのです。味気ないディスプレイのお店よりも、素敵な世界観が演出されたお店の方が、買いたい気持ちがさらに盛り上がります。

商品説明カード

接客時に口頭で商品説明は簡単にすることもありますが、買った後で食べながらふと知りたくなることもありますし、手土産にあげたりするときにその情報は伝言しきれないため、商品説明の紙が入っているとなお良いでしょう。

商品名と商品の特徴は最低限記載されていればよく、他には食べ方、原材料、アレルギー情報なども載せてあると親切です。

食べ方について注意点がある場合(温め方、劣化による注意点など)は、商品に貼る一括表示ラベルの枠外に記載もできますが、読まれないことも多いので、このように別で紙で渡すのが良いです。

商品カタログ

たくさんの商品の中からひとつお試しで買ってみたお客さんが、他にどんな味があるんだろう、今度は何を買おうかな?と思った時にみられるカタログがあると、次のリピート購入につながります。きちんとしたカタログ状のものでなくても、エクセルやワードで作った商品の一覧のようなものでも同じ役割を果たします。

できればイラストか写真入りで、シンプルでも良いのでデザインは少しこだわって、業務用のような味気ない一覧表にはならないようにしたいところ。

私のお店では、12種類のクッキーのシリーズのみ現在カタログを用意していますが、これがひとつあるだけで説明が不要ですし、ブランドらしさが一気にアップするので、定番ラインナップができたらぜひ作ってみてください。

 

さて、必須&あったらいい10のツール、いかがでしたか?ぜひイベント出店の準備をする際のチェックリストに使っていただければと思います!

 

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